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3Dモデラーのポートフォリオはこう作ろう!現場で働いて分かったポートフォリオ作るコツ

 

3Dモデラーのポートフォリオはこう作ろう!現場で働いて分かったポートフォリオ作るコツ

   (更新日: 2021/06/24)

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 3DCGデザイナーに限らず、3DCGデザイナーが自分の技術を伝えるためにはポートフォリオは必須ですね。

どういった作品を作れるのかの他、こういうことを考えて作っているのか、基礎技術はどうなのかなど面接だけでは分からない部分が分かるので、3DCGデザイナーにとってポートフォリオは、絶対見られる部分なのです。

じゃあ、ポートフォリオって具体的に何を作れば…??何作品??どういった事気お付けたらいいの??などなど元デザイナーをやっていた身でありながら、新人研修も携わっていた自分が説明します。

 

 

 

( こんなことが分かります)

✔ ポートフォリオの作り方のコツ

✔ 何作品作ればいいか、何を見せればいいか

 

 

 

ポートフォリオって?

 

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Portfolio(ポートフォリオ)とは、日本語に直訳すると「紙ばさみ」「折りかばん」「書類入れ」という意味で、つまり「書類を運ぶためのケース」のことを表し、個々の書類を別々に扱うのではなく、書類全体をひとつの物として扱うという意味を持っています。

3DCGモデラーは、入れる作品としては、背景(BG)、キャラクターや車や戦闘機などの乗り物系などの3DCG系の他に、デッサン等も載せていますね。

ポートフォリオ自体1つの作品なので、冊子やデザインにも気を配りましょう。

デザイン系の職種ですし、そこも見られるところです。

 

 

 

ポートフォリオの語源って??

語源は、イタリア語のPortafoglio(ポルタフォリオ
英語であるPortfolioの語源は、イタリア語のPortafoglio(ポルタフォリオ)という単語です。

このイタリア語のPortafoglioは、「札入れの財布」を意味で、Portaは「運ぶ」「支える」「保つ」という意味を持つ接頭語で、Foglioは「紙」「紙幣」のことです。「紙幣を持ち歩く」という組み合わせで、そういった札入れ専用の「財布」のことを指します。現代の英語では、Walletにあたるでしょう。

余談ですが、このPorta(運ぶ、支える、保つ)という接頭語が使われる言葉は、ほかのイタリア語でもいくつかあるようです。例えば、がま口や小銭入れにあたるのは、PortaにMonete(小銭)を合わせてPortamonete(ポルタモネーテ)、灰皿にあたるのは、Portaにcenere(灰)を合わせて、Portacenere(ポルタチェーネレ)などです。

 

 

 

何を見たい?何を書き込めばいい?他

ではまず、実際ポートフォリオといっても、何を見たいの?? と思うでしょうね。

自分の実際ポートフォリオを作成したとき、何を見たいのだろうと考えた事があります。

 

 

 

  •  何を見たい??

 

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ポリゴン数やサーフェス表示のさせたもの入れよう

ポリゴン数やサーフェイス表示(ワイヤーフレームを表示させる)もしっかり入れましょう。

ポリゴン数は、データ量に繋がっていきます。

この作品でここまでデータが重いということは、どこか無駄なポリゴンを使いすぎではないかなどの判断もできます。

逆にかなりのクオリティで、それなりにポリゴン数を抑えられていたら、それだけで評価が上がりますね。

現場でもよくポリゴン数を気にしますので、これは書いておいた方が良い部分であり、作品を作る時ちゃんと気にしましょう。

 

サーフェイス表示は、ポリゴンの割り方、トポロジを見て貰う為ですね。

現場では、特にトポロジが綺麗かどうかをこだわっています。

3D作品なのですから、360度見られるものだってあります。

例えばキャラクターなどです。

そういったキャラを作る際、トポロジに無頓着な人だと作らせることができませんよね?

しかも、キャラクターだと動かす事前提で作っていたりするので、余計にトポロジは、気お付けます。

 

モデリング技術の一つにきれいにトポロジを組めているかというのも重要な技術の一つなのでしっかりアピールしましょう。

 

 

トポロジーって??

ポリゴンは、線と頂点で構成されており、一言で簡単に説明すると、その線、頂点が綺麗に並んで切るかということです。

では、綺麗なトポロジーとは??というのは、文字や図なのでは説明するのが難しいので、ここでは省きます。

よくトポロジーが綺麗とか意識しろとか汚いとか現場で使うことがあります。

 

サーフェイス、ワイヤーフレームって??

一言で言うと、ポリゴンの線のことを差します。

ちなみにワイヤーフレーム表示は特に使うことが多く、モデリング中謎のバクのようなものがあった時、ワイヤーフレーム表示にして、オブジェクトの裏側(中身)に謎のポリゴンを発見したりできるのです。

 

下記参考サイト)mayaヘルプ

オブジェクトの表示モードを変更する | Maya 2016 | Autodesk Knowledge Network

 

 

 

 

他にテクスチャやどのような感じでレンダリングしたかも書きましょう。

例えば、レンダリング専用ソフトを使用してレンダリングしたのか…

自分は、実際V-rayというソフトを使用してレンダリングしていたりしました。

テクスチャもポートフォリオに乗せると良いです。

どのようにテクスチャを作成しているのか。

例えば、配置に無駄はないかやしっかりテクスチャをかけているかなどです。

画像サイズも表記していると良いですね。

あまり大きすぎるとデータが重くなるし、小さすぎるとテクスチャがボケてしまいます。

大体700×700~500×500くらいでやってみると良いでしょう。

 

 

V-rayって??

 

よりリアルな光源を作成できるレンダリングソフトになります。

レンダリングソフトと言っていますが、mayaの場合は、有料プラグインという枠組みが正しいでしょうね。

V-rayのプログラムをmaya内にいれれば、レンダリング機能の一つにV-rayというものが出てくるので、maya内で使う事が出来るのです。

因みに、リアルな作品によく用いられるので、車など作成するときにはうってつけですが、かなり重いので注意しましょう。

 

 参考サイト)

無料 V-Ray トライアル | Chaos Group

 

 

 

 

何作品必要?

あれば、あるだけ良いですが、最低7作品は用意したいですね。

最低7作品というのは、3DCG作品だけでということです。

ここで注意したいのが、作品のクオリティを下げない事ですね。

 

自分が働いていた会社で、上司が「作品数が多いんだけど、全体的なクオリティがかなり低いっていうのが多いんだよねぇ…」

っていう愚痴を聞いたことがあります。

その逆で「凄いクオリティが高いんだけど、2作品しかないんだよ…」

「時間がなかったのか、やる気があまりないのかって思っちゃうよね…」

という会話をされたことを覚えているので、数や質というのは気に掛けるべきです。

 

数だけを追い求めて、全体的なクオリティを下がたりしてしまっては、本末転倒になってしまいますので注意しましょう。

 

 

 

何を作れば良い?

基本は自分の好きなもので良いが、ロボット系が多い会社とかで全くロボット系を作らないのは、落とされますよね?

そもそもロボット系でロボットが多いのに、ロボット作品がないと、この人苦手なのかな…って思われるでしょう。

なので、自分が狙っている会社もしくはジャンルに沿った作品を作りましょう。

そうすれば、リアルよりなのがデフォルメよりなのかも決まっていき、作品も何を作ればいいか分かってくるでしょう。

 

 

 

  •  何を書き込めばいい??

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 ここでは、説明文の事を指しています。

その作品のポリゴンの割り方、製作時間がどの位かかったか、レンダリング技術について書きましょう。

ポリゴンの割り方というのは、どういったことに注意したかという事です。他に何かあれば書いてもいいですが、見る側は自分一人しか応募しているわけではなく、そこまで時間を割けるわけではありませんので、簡潔にまとめて書くことをオススメします。

製作時間は、作成スピードを判断するのに必要ですし、レンダリング技術も必須です。

モデリングは、自分が働いていた会社では、モデラーレンダリング設定をしていたので、そのレンダリング技術があるかないかも使えるモデラーかどうかの物差しになります。

そもそも作品を良く見せるのにレンダリング技術がないと、良く見せる事が難しいですしね。

 

 

 

 

 

 

色々書いてるけど、もっとたくさん色んな人、視点からも教えてほしいんだけど…」

 

そんなこと学生の時、常々思っていて、色々本を買いあさっていた思い出がある。

今回は、自分の意見のほかにイラスト付きのポートフォリオ製作にオススメ出来る本2つを紹介。

 

    

 

実例を交えた本とアイデア帳。

純粋に実例を交えて貰った方が分かりやすいよねって理由とアイデア帳があれば、色んな工夫をしたいってなった時に役に立つ。

てか、この自分の記事と2冊さえあれば、モデラーとモーションのポートフォリオでの悩みは、大体解決すると思う。

 

もし、作品のクオリティも上げる時間も十分取れてて、専門学校等の単位、卒業制作も順調で、時間が余っているというツワモノがいれば…

ダメ押しで、この本ポートフォリオのクオリティを上げてみよう。

 

ポートフォリオを作るコツ

 

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例えば、デフォルメメインの会社なのに、リアル志向の作品をだされても困りますよね?

大体中小企業だと即戦力が欲しかったりするので、全く畑違いな作風のものを送られても落とされる可能性が高いです。

中小企業だとそもそもmaya,3dsMax実務経験2年以上とか条件付きで、新卒を取ってない場合がありますが…

なので、しっかり狙っている会社の事も調べてからどういった作品を作るか決めましょう。

 

 

 

 ポートフォリオというのは、作品だけしっかり作っていればいいかというとそうではありません。

だからといってごちゃごちゃ色んなものを入れればいいかというとそうでもない。

見る側が見やすいデザインをするんです。

極端な例だと背景がピンクなのに赤い字がメインで書いていたり…

これだと文字自体が見づらいですよね??

そういった見る側も視点もしっかりと考慮しなければいけません。

見る側の会社もあなた一人だけを審査しているわけではないので、わざわざ見づらいものを頑張ってみるより、他の見やすいポートフォリオをストレスなく見るものです。

 

なので、ポートフォリオは、表紙や説明文のデザインもしっかり考えて作りましょう。

因みに、webデザインの知識がこの部分では役に立ちますので、勉強するのも良いでしょう。

 

 

 

  • 作品一つ一つしっかり作り込むこと

背景もしっかりと作ると良いです。

背景がないと、なんとなく寂しく映るし、作品としてのクオリティも落ちて見えます。

 

例えば、アニメで背景がすごい適当なアニメを見た事はありませんか??

そういった背景が適当でかつ矛盾(キャラと背景の比率がおかしいなど)があると気になってしまい、その作品自体の評価も格段に下げてしまいます。

 

こういったように、背景はその作品のクオリティ、評価が左右される重要なものです。

背景にある小物系は、使いまわせたりしますので、複数パターンを数個作って、使いまわし、効率アップさせましょう。

 

 

 

  • 書くべき事をまとめて書くこと。

上記で書いた何をかいたらいい?? という項目と被りますが、必要なことを簡潔に書きましょう。

例えば、A4一杯一杯にびっしり書いていても、そんなにじっくり読んでいる暇はありません。イメージ的には5~7分くらいでサクッとみれるようなイメージで、かつ必要なことはしっかりと書き込みます。

作品の説明で、こういう仕組みを利用したなど構造の事を入れると良いよりポイントが高いです。

その理由は、3DCGモデラーには、構造を理解するということはとても重要なことだからです。

下記の参考に詳しく書いております。

 

 

 

 

 

 

最後に…

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実際自分も 作った事がありますが、結構時間もかかり、それにどう作ればいいか分からなかった部分がありました。

しかも、自分がやった時は、背景をないがしろにしたせいで、結構落とされた事もありました…

それに、ポートフォリオ自体のデザインも見づらいという点があったので、それも原因でしょうね…

そういった自分の失敗談を今回書いた上、上司が言っていた事や愚痴からこういう事を注意すればいいなということを全て書きました。

 

頑張って作っていきましょう!!